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どうしてワイシャツは縮む?原因は使用材料と洗濯の仕上げにある!

最近ワイシャツの首元が締まってきた気がする…もしかして縮むもの?と疑問に感じたことはありませんか?それ実は、ワイシャツに使用される材料と洗濯の仕上げが原因で、縮んでいるかもしれません。ワイシャツのスタイルを決める襟、袖、前立ての素材は、取り扱い次第で収縮を起こす場合があるのです。

そこで今回は、ワイシャツがなぜ縮むのかを解説した上で、どうしたら縮まないのかという取り扱い方法までご紹介します。

ワイシャツはなぜ縮むのか

洗濯を繰り返したワイシャツが縮んでしまう理由を説明します。まずはワイシャツの構造と、縮みの原因となる素材の特性について見ていきましょう。

ワイシャツの芯地

ワイシャツのシルエットを決めているのは、襟と袖口、ボタンが並ぶ前立てです。この3か所には「芯地」と呼ばれる素材が挟まれています。芯地は生地にハリコシを与えて、形態を安定させる働きがあります。

芯地の違い

芯地は、表地と裏地の間に挟まれた、その名の通り芯となる特殊な生地です。主に2種類の芯地で表裏をつなぐ方法があります。ひとつは接着芯(もしくはトップヒューズ芯)と呼ばれるもので、樹脂で表裏を接着します。これは大量生産品に多く見られる手法です。もうひとつは、フラシ芯と呼ばれる縫製で表裏をつなぐ手法で、こちらは高級ワイシャツに用いられます。

熱で縮む接着芯地

さて、ワイシャツが縮んでしまう場合、多くは「接着芯」が原因と考えられます。それは接着芯が、高密度のポリエチレン樹脂を素材とするからです。この樹脂は熱可塑性があるため、温度の変化で多少の縮みが発生します(軟化温度130度付近で柔らかくなり、冷えると固まる)。つまり接着芯地が何らかの温度変化により縮んだことにより、ワイシャツが窮屈になったと感じるということです。

接着芯地は仕上げの方法で縮む

次に接着芯の収縮を起こす原因となる洗濯の工程について見てみましょう。洗濯にはさまざまな工程がありますが、ワイシャツの縮みに関しては特に成型の段階に注意が必要です。

芯地部分の仕上げ方法

ワイシャツの仕上げ方法で一般的なのは、家庭とクリーニング店の両方で使われるアイロンをあてる方法です。アイロンの場合は、生地を引き延ばしながらしわを伸ばしていきます。一方で、クリーニング店では機械プレスという方法が取られることがあります。これは洗浄後、濡れた状態の襟と袖口を、上方からの熱と圧力で一度にプレスする方法です。

機械プレスは縮みがち

特に縮みの原因となるのは「機械プレス」に掛けた場合です。濡れた状態で縦方向の高温プレスをかけて冷ますので、低温→高温→低温という急激な温度変化が原因で収縮を起こします。一度に大きく縮むというよりは、プレスを繰り返すことで縮みが大きくなり、常にしわが寄る状態になってしまうことがあります。

※縮みの原因は必ずしも芯地ではありません。素材によっては水を通すと縮みやすいもの(綿など)があり、一度の洗濯で大きく縮んだ場合はこちらの可能性も考えられます。
※知見のあるクリーニング店では、縮まない独自の工夫を取り入れている場合もあります。

ワイシャツを縮ませない工夫

それではワイシャツを縮ませず、長く着用するにはどのように取り扱うべきなのでしょうか。ワイシャツの見極めや取り扱い方法について解説します。

手持ちワイシャツの芯地を知る

まずは縮みの主な原因である芯地について、手持ちのワイシャツを確認します。襟や袖の生地の表裏がくっついている場合は接着芯、あそびがある場合はフラシ芯です。大量生産品の場合は接着芯であることがほとんどですが、高級品についてはお手入れ方法の一環としてお店に確認してみてもよいでしょう。

仕上げ方法を確認する

接着芯を使ったワイシャツをクリーニングに出したいという場合には、仕上げ方法を事前に確認しましょう。縮みに配慮したクリーニングを行っているお店を選ぶのがおすすめです。

ノンアイロンシャツは家庭洗濯向き

近年普及してきた、取り扱いが簡易なノンアイロンシャツは特に注意が必要です。形態安定やイージーケアのワイシャツは家庭での洗濯を想定して設計されています。芯地は接着芯であることが多く、クリーニング店でのプレスには不向きです。

そのため洗い方や干し方を工夫して、家庭で仕上げまで行うのが理想的。ただし、接着芯部分はアイロンの高熱でも変性する場合があるので、取扱い表示の確認を事前にしましょう。

まとめ:ワイシャツは仕上げに注意して縮ませない


  • 縮むのは襟や袖口の芯地が入った部分
  • 「接着」芯地は機械プレスで縮む
  • ノンアイロンシャツは家庭での仕上げが安心

クリーニング店で利用される機械プレスの方式では急激な温度変化が加えられることにより、接着に使われる樹脂が収縮するリスクが高まります。家庭で手軽に手入れのできるノンアイロンシャツは、高温をかけなくてもしわになりにくい加工が施されていますから、この記事を参考に縮ませないように取り扱ってみてくださいね。

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