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ポリエステルの正しいアイロンのかけ方とは?失敗例から解説します!

どのご家庭にも必ずあるポリエステルのお洋服。型崩れしにくく洗濯も簡単なので、重宝している方が多いのではないでしょうか。

そんな便利なポリエステルですが、アイロンで失敗した経験はありませんか?今回は、よくあるポリエステルのアイロン失敗例から、原因と正しいアイロンのかけ方を解説します。

ポリエステルの特徴

ポリエステルは、ペットボトルと同じ石油由来の原料から作られ、化学繊維の中でも消費量ナンバー1の繊維です。
「扱いやすい」「機能を付加しやすい」など。使い勝手の良さから日常着に適しており、昨今はリサイクルしやすいとされることから環境面でも注目され、更に開発が進んでいます。

ポリエステルのメリット

ポリエステルの人気の理由は、丈夫で速乾性があり、弾力があるのでシワになりにくいため、日常使いに便利な特性です。

一般的な洗剤で洗濯しても劣化しにくく型崩れを起こしにくいので家庭洗濯しやすいのも大きなメリットです。
元々の特性に様々な機能を付加してインナーやスポーツウェアなど快適性を高めたり、他の素材と掛け合わせてファッション性を高めたりするなど、あらゆる素材が開発されてきています。

ポリエステルのデメリット

ポリエステルのデメリットは吸水性の低さです。
吸湿性が低いので蒸れやすく、繊維が乾燥していることから静電気が発生しやすい点がデメリットといえるでしょう。また繊維が丈夫なことで、摩擦で出来た毛玉が切れにくく生地表面に目立ちやすいです。

機能性ポリエステル

帝人フロンティアの「ソロテックス」は、ポリエステルの仲間であるポリトリメチレンテレフタレート(PTT)を使用した繊維です。しなやかなバネのようならせん状の分子構造から、ストレッチ性、発色の良さ、ソフトなクッション性などの特性があります。また、他の繊維とも複合しやすく、相手繊維の特性を活かしながら、新たな機能性を加えることが可能です。

素材感の良さと機能性の高さを両立した「ソロテックス」

OAKLEYは1975年に設立され、米国カリフォルニア州に本社を構えるスポーツ&ライフスタイルブランドです。機能性の高さで知られるOAKLEYが15年以上に渡りさまざまなアイテムに採用し続けているのが「ソロテックス」。
こちらの記事にはインタビュー形式でOAKLEYの事例を紹介していますので、是非読んでみてください。
 

ポリエステルのアイロン失敗

ポリエステルは熱に強いと言われていますがそれは生地や製品の加工時の話で、高温での乾燥や高温のアイロン熱に強いわけではありません。アイロンによって起こる代表的な失敗例の原因と対策をご紹介します。

失敗例1:アイロンかけのシワ

「熱や蒸気で繊維を変化可能な状態にして圧力で平らにし、熱が冷めればその形で固まる」のがアイロンの仕組みです。ポリエステルに限らずどんな素材でも意図しないシワが発生する主な原因は、アイロンの間違った動かし方と余熱が取れていないことです。

対策は、アイロンは生地に対して斜め方向ではなく、タテ、ヨコの一方方向に動かしましょう。生地のシワがなくなったら余熱をしっかりとることがポイントです。

失敗例2:生地のテカリ

ポリエステルで一番多い失敗例は生地表面がつぶれて光沢がでてしまう「テカリ」です。テカリの原因は、アイロンの熱と圧力で繊維がつぶれたために表面に凹凸がなくなり、光沢がでるところにあります。

ウールや綿などにも発生しますが、ポリエステルの場合は繊維が溶けていることが多く復元が非常に難しいため、よく上位にあがる残念な失敗例です。

対策は、生地の様子を見ながら、アイロンの温度設定を低温から徐々に上げるようにしましょう。当て布を使うことも有効です。

失敗しないアイロンのかけ方

これらの事例を踏まえて失敗しないアイロンの手順をご紹介します。

アイロンの前準備

まずは、取扱い表示を確認しましょう。アイロンマークだけでなく乾燥の仕方や注意点も見ておくのがポイントです。また、アイロンマークにバツがついている場合は、アイロン禁止の衣服です。アイロンをかけないように注意しましょう。

最近はポリエステルでも綿等の耐熱性のある素材に見えるものも多いので、混用率は必ず確認しましょう。脱水のしすぎはシワの元になるので脱水時間を短めに設定し、シワを伸ばして形を整えて干すだけでもアイロンが楽になります。

アイロンのかけ方

アイロンの温度設定は、取扱い表示が指示する温度以下に設定しましょう。点2個(中温~150℃)の場合は、なるべく低温側にセットして状況を見ながら徐々に温度を上げて行きます。

シワの強い部分は霧吹きをかけた方がピンポイントでシワが伸ばしやすいため、スチームはオフで設定しましょう。全体がシワだらけの場合は、湿っている状態からのアイロンがけがおすすめです。

また、アイロン掛けをする部分のシワを平らにならして、当て布を置きましょう。当て布は熱を分散させて摩擦を軽減させる効果があり、テカリの最大の防止策です。テカリのリスクを減らし、余熱を早く引かせるためにも時間をかけずにさっとアイロンをかけることがポイントです。

まとめ:特性を理解して失敗知らずのアイロンを楽しみましょう

リサイクルしやすいポリエステル繊維はファション業界でも注目の素材です。開発が進んでファッション性が高まる一方、極細の開発繊維など従来よりさらに熱の影響を受けやすい生地も増えています。取扱い表示に従い、失敗知らずの正しいアイロンがけをマスターしてさらに魅力を増した着こなしを楽しみましょう。

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