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合成繊維とは? 定義や種類、メリット、天然繊維との違いまで詳しく解説

合成繊維のTシャツ

私たちが普段着ている服や身の回りにある多くの製品に、合成繊維は欠かせません。スポーツウェアの速乾性やストレッチ性など、便利な機能の多くは合成繊維によって実現されています。しかし、「そもそも合成繊維って何?」「ポリエステルやナイロンってどう違うの?」と疑問に感じてはいませんか。そこでこの記事では、合成繊維の定義から種類、天然繊維との違いまでを詳しく解説します。

服の素材については、下記の記事で幅広く解説しております。

押さえておきたい服の素材! 繊維の種類や特徴・機能性を詳しく解説

合成繊維の定義と歴史

まずは合成繊維の基本として、その定義や歴史を解説していきましょう。

合成繊維の定義

繊維素材は大きく分けて、天然資源由来の天然繊維と、人工的に製造される化学繊維の2種類に大別されます。さらに、化学繊維は再生繊維、半合成繊維、そして合成繊維に分類されます。この中で、合成繊維は主に石油資源を原料として、化学反応によって合成された高分子材料から作られた繊維のことです。

合成繊維のはじまり

世界初の合成繊維は、1931年にドイツで発明されたポリ塩化ビニルといわれています。その後、1935年に米国のデュポン社が合成したナイロン繊維によって合成繊維が広く認知されることになります。1939年に日本でビニロン繊維が、1941年にイギリスでポリエステルが発明されました。合成繊維は世の中に誕生してまだ100年も経っていませんが、多種多様な広がりを持っています。

環境問題に配慮した合成繊維

近年では、合成繊維が枯渇性資源である石油資源を消費することや、使用済製品の廃棄などが課題になっています。これらの背景を考慮して、植物由来原料を用いた合成繊維や、合成繊維のリサイクル技術の開発も進められています。

押さえておきたい三大合成繊維

三大合成繊維とされるポリエステル、ナイロン、アクリルは、合成繊維の中でも生産量が多く、私たちの生活に密接に関わっています。それぞれの特徴を解説していきます。

ポリエステル繊維

ポリエステル繊維は最も生産量が多く、私たちの身近に存在する合成繊維です。ポリエステル繊維にはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)などがあります。製造の容易性や繊維性能のバランスに優れているため、様々な用途に展開されています。
帝人フロンティアの「ソロテックス」はPTT繊維の一つであり、ポリエステルの基本的な性質に加えて、形態回復性、ソフト感、クッション性、ストレッチ性のような機能が、快適な着心地につながっています。
ソロテックスについて詳しくみる

ナイロン繊維

ナイロン繊維は、長い歴史を持つ合成繊維の一つです。ナイロン繊維を細かく種類分けすると、ナイロン6やナイロン6,6などがあります。耐熱性や優れた強度特性を有するため、衣料用だけではなく、産業資材や漁網などにも幅広く使われています。

アクリル繊維

アクリル繊維はアクリロニトリルを主成分とする合成繊維ですが、一定の割合で塩化ビニル等を含有させて繊維化しています。JIS規格では、アクリロニトリルの割合が85%以上がアクリル繊維、35%以上85%未満がモダクリル繊維の定義です。合成繊維の中で最も羊毛に類似した性能を持つため、主に衣料用やインテリア・寝具などの用途に使われます。

天然繊維と比較した合成繊維のメリット

合成繊維のメリットを天然繊維と比較しながら、解説していきましょう。

イージーケア性

天然繊維は優れた風合い等を有する反面、日ごろのお手入れに気を遣う必要があります。例えば、綿(コットン)、羊毛(ウール)などは洗濯時にシワや縮みの可能性があり、保管時には虫食いによる損傷なども考えられます。一方で、ポリエステルなどの合成繊維は耐久性に優れている上に速乾性もあるため、繰り返しの洗濯や高頻度で着回す場合も、比較的お手入れに気を遣わなくて済みます。毎日着る衣服のケアに意識を回さない分、時間的にゆとりのある生活を実現できます。

機能性の付与

合成繊維は人工的に作られるため、繊維に機能性を付与できます。例えば、UVカット性、制電性、防臭・抗菌性などは機能材の練り込みによって、また、吸水速乾性は異形断面構造によって付与されます。これらの機能付与は合成繊維ならではの特長といえるでしょう。

混紡の選択肢

異なる特長を持つ天然繊維と合成繊維のメリットを組み合わせる方法が、混紡です。例えば、綿(コットン)とポリエステルの混紡では、綿の風合いを生かしつつ、速乾性や耐久性を両立できます。どちらの素材も有効に活用しながら、私たちの生活を豊かにできる技術といえるでしょう。混紡をもっとよく知りたい場合には、以下のコラムも参考にしてみてください。

ポリエステルと綿のいいとこ取り!混紡素材が快適な理由と、失敗しないお手入れ方法

合成繊維は機能性で私たちの生活を豊かにする

この記事では、合成繊維の定義や主要な種類、そして最大の特徴である機能性について詳しく解説しました。合成繊維は、耐久性や速乾性、形態安定性といったメリットを持ち、私たちの生活を快適にしています。一方で、肌触りや吸湿性に優れる天然繊維とは、明確な違いと役割があります。両者の特性を理解することで、用途や目的に合わせた最適な素材選びが可能になるでしょう。ぜひ、この記事の知識を日常の中で役立ててみてください。

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