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キャンプ用アウターを防寒だけで選ぶの?選び方と火に強い素材とは

キャンプで火を囲む男女グループ

普段使いのアウター選びではデザイン性に目が行きがちですが、キャンプのアウターでは機能性が重要です。もちろん防寒性が高いことが優先事項ですが、それに加えてキャンプではテントを準備したり、火を囲んだりと、特殊な環境も想定されます。
そこでキャンプ向きのアウターの種類、理想的な素材や加工から、アウターの防寒性をさらに高めるインナーまで、アウター選びに役立つさまざまな知識をご紹介します。

キャンプのアウターの機能と種類

機能性重視で選びたいキャンプのアウターですが、どのような性能が求められるのでしょうか。また、キャンプやアウトドアに特化したアウターにはどのようなタイプがあるのかを解説します。

キャンプのアウターに求められる性能

キャンプ設営や食事の準備の際にはアクティブに動き回りますが、食事や団らんの際にはあまり動作が発生しません。そんなキャンプのアウターに求められる主な性能4つを紹介します。

性能1:耐風性

冷気を含んだ隙間風も通さない、シームレスタイプのアウター商品が理想的です。

性能2:耐水性

突然の雨も染み込ませない、止水テープなどを使用した防水性能があると安心です。

性能3:耐久・耐火性

テント張りや火おこしなどタフな作業にも耐えうる、強い素材が好ましいでしょう。

性能4:伸縮性

キャンプには作業が付きものです。動きを制限しないストレッチ性が求められます。

キャンプ(アウトドア)用の基本となるアウターの種類

上記の条件を備えるのはアウトドア全般に採用されるアウターです。
主な活動内容によって選択すべきアウターの種類が異なるので、どんなタイプのアウターを選ぶべきか確認しておきましょう。

ハードシェルジャケット

豪雨や突風などの厳しい環境に耐えうる構造をもった「ハードシェルジャケット」。
登山をしながらのキャンプに最適といえるでしょう。

ソフトシェルジャケット

体の動きにフィットする運動性能とジャケット内の湿度の調整力に優れる「ソフトシェルジャケット」。
ウィンタースポーツを兼ねたキャンプに最適といえるでしょう。

ウインドシェルジャケット

軽量ではあるものの冷たい風から体を守る、ウィンドブレーカーとも呼ばれる「ウインドシェルジャケット」。
夏場の風よけやアウトドアスポーツに最適といえるでしょう。

注意:ダウンジャケットはぬれに弱い

突然の天気の変化が予想される高地でのキャンプの場合、ダウンジャケットはオススメできません。吸水性に富むダウンやフェザーは一度水を吸うとなかなか乾かない特性があり、体を冷やす原因になります。

寒い季節、キャンプの主役は焚き火

基本のアウター選びの際に追加して意識したいのが、焚き火。寒い季節のキャンプは、「ぱちぱち」と音をたてながら燃える焚き火を囲んで語りあう、心地よい時間が醍醐味(だいごみ)です。

焚き火でアウターに穴開き?!

楽しい焚き火もアウターを危険にさらす可能性があります。なぜなら、ほとんどの繊維は可燃性または易燃性だからです。焚き火から舞い上がる火の粉がアウターに付着すると、すぐに穴が開いてしまいます。とくにフリースなどの起毛素材は着火しやすいので、焚き火のアウターには厳禁です。

焚き火を囲むキャンプのアウター

せっかくの焚き火もアウターに傷がつくのを心配して、遠巻きに囲んだのでは楽しみも半減ですよね。
そうならないためにも、耐火性の高いアウター選びをオススメします。

火の粉に強い難燃、防炎素材

それでは耐火性の高いアウターとはどのようなものなのでしょうか。キャンプの焚き火に対応する専用のウェアについて解説します。

火の粉に強い素材や加工とは

多くの繊維は可燃性ですが、火を使用する作業現場や火災現場で着用される衣服には燃えにくい性質が求められてきました。そのような用途で開発された素材や加工がキャンプのアウターにも応用されてきています。

難燃繊維

原料である高分子を合成反応の段階から燃えにくい性質にして紡糸するものが「難燃繊維」です。合成繊維の研究が進む中で、アウトドア各社も難燃繊維を使用した焚き火ウェアを販売しています

防炎加工

綿やポリエステルなどの可燃性の繊維製品に難燃剤を付着させる加工を施したものが「防炎加工」品です。コットン素材に難燃剤を塗布した製品が多く販売されています。

防寒性を一段上げるアイテム

キャンプ向けのアウターは、基本性能に加えて耐火性の高いことが重要と説明してきました。しかし、真冬の高地にジャケットだけでは防寒対策が十分でないのでは?と心配な方は、保温性の高いミドルインナーを重ね着しましょう。

インナーダウン

ダウンは保温性に優れており、薄手のダウンウェアなら軽量コンパクトで風にも強いので、天気が良ければアウターとしても使える汎用性もあります。

フリースジャケット

起毛素材のフリースは保温性と吸汗拡散性ともに優れているので、動きの多い場面でも活躍します。伸縮性を加えたモデルなど、さまざまなタイプがあるので用途に応じて選びましょう。

まとめ:キャンプのアウターは火に強いことも確認しよう

  • キャンプ用のアウターは種類と特性で選ぶのが大切
  • 焚き火に対応する難燃、防炎素材がある
  • 防寒性能をUPするミドルインナー
キャンプのアウター選びでは、普段着のアウター選びとは違ったポイントにも注意が必要です。可動性や難燃性といった要素は、キャンプの準備時間や、とりわけ火を囲む時間を安全に過ごすために不可欠です。同時に屋外のアクティビティーですから、重ね着も上手に取り入れて防寒性を高めましょう。キャンプが楽しい思い出となるように、ぴったりのアウターを選びましょうね。

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